僕にはまだ記憶がある。
目の前は真っ暗だがわかる。この暖かさは。だがここから出なくてはならない。この命をくれたのはどんな人だろうか?暖かい人だと嬉しいな。前の世界は楽しかった。意外と天国も地獄もなく、目覚めたら真っ暗なココ。…ここから出たら記憶は消えるだろう。音楽が聞こえる。静かな。クラシックかな?僕に頭良くなって欲しいのかな?…多分無理w
ああ、眠い。また眠くなってきた。次目覚めたら。いや、意識が戻ったら。この体はどんなに大きくなっているだろうか。私の娘は妻の腹の中で何を考えていただろうか?まさかこんなこと考えているとは死なないと知ることは出来ないな。この私の母になるであろう人も私がこんなこと考えているとは知る由もないだろう。ああ…だめだ。おやすみ